新聞の復権?

ちょっと前、某テレビ局のホームページが見られないという子が来ました。大学で設置しているPCのブラウザについてるプラグインが古かったのか、何かセキュリティ的にブロックされたのか、結局わからなかったのですが(私の使っているパソコンでは見られたし)、そんなこんなでテレビ局のサイトを見ていて、ふと気づいたのです。

なんでテレビ局のサイトって見づらいんだろう。

インターネットでは実は新聞サイトのほうが古いですよね。元々紙面を作ることと、情報を2次元(文字や写真)で提供するという手法が、インターネットのウェブページとかみ合ったということもあるでしょうし、CD-ROMなどで図書館や企業向けに古くからデジタルデータを提供していたという経緯もあったのでしょう。朝日新聞のサイトを始めとして、日経、読売、産経、東京・・・と新聞社のほとんどがサイトを持ち、インターネットの成長や普及に合わせてどんどん洗練され、見やすくなってきました。記事単位でデータを提供したり、RSSを使って配信したり、ウェブ版の有料索引データベースを頒布したりとサービスも充実しています。日経ブロードバンドニュースのように、映像も効果的に使って、新聞の弱い部分を補う工夫も出てきました。

一方、映像を主要コンテンツとするテレビ局のサイトはやたらとゴテゴテして、必要な情報にたどり着くまでに手間取る印象があります。不必要な画像(動画)や、使い勝手よりも見た目を重視したサイト作り、そして情報の更新が遅いなど、ネット界のものさしで評価したら、はっきり言って誉められたサイトではありません。

思ったのは、テレビやラジオはあくまでもアナログなんですよね。最初から最後まで順列に見なくては(聴かなくては)ならない。一方で新聞は紙のままでも使い方はデジタル的。最初から順番に読む人は少ないと思うのです。見出し見て、必要な情報はじっくり、それ以外は飛ばす。1面から見なくてもいいし、そういうことが簡単にできるような形になっている。そういった考え方やコンテンツの違いが、サイトの良し悪しに現れているのかも。例えば「どっちの料理ショー」を、始まったとたん結論だけ見るって無理だし、それじゃこのコンテンツ自体の存在意義さえ問われてしまいます。

地上デジタル放送開始から1年が経ちました。本格化(全国化)まで、当初の予定だとあと1年。このままアナログのコンテンツをデジタルに持って行っても何の意味もないと思うのです。全然普及しているように思えないのは、テレビの頭がデジタルになってないからじゃないかと、サイトの違いからぼんやりと思う私なのでした。

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