釣られちゃった

ITmediaニュース:「ネットに匿名性は不可欠」――総務省

先日の総務省実名推進報道ですが、これって報道側の釣りだったみたいですね。。。確かに記事だけで何かを語るのは危険ですね。すみません、情報リテラシーをもう一度思い出さなくちゃいけないのは私でございます。図書館に来る人には、一次資料に必ずあたれとか、ソースを確認しろとかしょっちゅう言ってるのに。反省。

しかし、そのソースが信用できないと思ってなかったのも事実。「1945年に真実、公正な報道活動ができるよう、加盟新聞社とNHKが協力して維持する非営利の社団法人組織として設立されました。 」(共同通信社HPより)という共同通信社の記事をソースとして信用したからこそ、ここまで話題になったのだと思うのです。

確かに80ページ以上に及ぶこの報告書を読んでも、どこにもネットは「有害情報の温床」で、その防止に取り組むために「ネットが持つ匿名性を排除」するなんて書かれてない・・・。「とくに、サイバースペースが匿名性の高い空間として認識され、極端な場合、ばれなければ何をしてもいいという安易な発想すら助長する傾向を持っている」という危機感として表現されてはいますが、その結論としては「初等教育においてネットワークコミュニケーションを学ぶことが望ましい」という提言。とすると、それを元に書いているはずの、あの共同通信の記事ってどういうことなのでしょう。そっちのほうが気になったりするのですが。。。

個人的にはネットワーク世界に政府が首をつっこむとろくなことにならない、と思ってるのですが、別にネットワークの世界に対して政府が規律を定めようとか言ってるわけじゃないことがわかって、ほっとしました。というか、実際に報告が言ってるのは、リテラシー教育の話は枝葉末節で、ICTの活用でどのように経済・社会の活性させるかってことでしたが。

ただ、この報告書を読んで、彼らと意識が違うなと思ったのは、ブログやSNSはやっぱり「リアルの自分」と分けて考えたいということ。特に狭い子供の世界で、同じ学校の子がこのブログを書いてる人が誰だかわかってて読んでると思ったら、構えますよねえ。それに学校でSNSなんかやったら、たーくさん友達リンクされる子と、そうじゃない子が可視化されちゃって、それでもいい子はいいですけど、そうじゃない子は余計に嫌になったりしないかしらん。SNSの気持ち悪さって、多分あの雰囲気が学校に似てるからじゃないかな(コミュニティとか、グループとか、「許可した」友達以外には見せないの日記とか)と私は思ってるのです。それに、身近な人とコミュニケーションするのに、わざわざブログっていう手段を使うかというと・・・。逆に知らない人のブログを見ることのほうが多いし、トラックバックも知らないところから言及されたほうが面白いし、皆もそういう不特定多数に向けて書いているんだと思ってました。

ブログツールの使い方とか、サービスの紹介、登録方法くらいならともかく、全員にアカウントを配布、ブログやSNSを使わせるっていうのはやりすぎだと思うし、そんなの教えられる教師がいるのかどうか、子供のほうが使えるんじゃないの、という気もします。

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