名簿という資料

図書館でも名簿“自粛”(中日新聞)

大学でも名簿の閲覧は非常に制限されて、図書館では閲覧できないようになりました。まあ確かに住所も卒業年度も就職先もわかるような名簿は、非常にグレーなもので、例えば私の個人的な感情として、知らない人に興味半分で見られるのは気持ち悪いというのはわかります。ダイレクトメールくらいならともかく、振り込め詐欺とか空き巣などの犯罪被害にあわないとも限りませんし。

ただ、「貴重な地域資料」という言い分も図書館員としてはわかるのです。こうした名簿類でしか存在を確認できない人や、同じ名簿に載っているということで、その人を知る人を確認できるとか、そんな資料でもあるので、せっかく保存してた名簿を廃棄するのはやりすぎかなーと。

私は、熊本県立図書館の「発行25年後まで公開を控える」のは妥当かと思います。それ以内なら、公共図書館なんかではなく、学校や同窓会経由で本人と連絡を取る方法もありますよね。「同窓生を捜したい」という希望には十分応えられるはず。そもそも図書館で探さなくちゃならない同窓生が、本当にその人に会いたいかどうか。公開するかどうかは本人の意思にもよりますし。

意外と重要ながらも、ちょっと扱いに困る名簿君なのでした。

コメント