一般的な世帯の不思議

1月から所得税が減税になり、6月から地方税が増税になるという記事があちこちに出ています。一般的な世帯では、通常6月の段階で、定率減税廃止の影響もあって全体として増税になるそうです。

今日の日経新聞朝刊には


総務省の試算では、年収七百万円で専業主婦と子供二人がいるサラリーマン世帯の月額の税負担は一月から所得税が約五千七百円減り、六月から住民税が九千四百円増える。


と書いてあります。が、DINKSの我が家にはよく行われるこういう試算は全く役に立ちません。我が家も一般的な家庭ではないですが、それにしても「総務省の試算」というのは、通常一般的な世帯を目安にやるんだと思ってました。現在でも本当に年収700万円で専業主婦と子ども2人がいるサラリーマン世帯が一般的なのでしょうか。

平成17年の国勢調査はまだ結果が出ていないので、平成12年のを見てみると、全国の世帯で最も多いのは1人の世帯です。これが30%近くを占めています。次に多いのが2人の世帯。ついで3人。4人というのはさらにその次です。また年収700万円の部分も変。国税庁の『平成17年民間給与の実態調査結果』によると、給与所得者(これをサラリーマンと言うんだと思うのですが)の平均年収は437万円。平均273万と平均値を大幅に下げている女性を除いて、男性だけにすると平均年収538万、最も人数が多いのも400万以上500万以下(18.0%)で、200万円超〜 600万円以下で全体の6割です。ちなみに600万超700万以下の男性給与所得者は、全体の9.9%。また、『平成15年版国民生活白書』によると、夫が正社員で妻が専業主婦の場合の平均世帯年収は488万円。700万を超えるのは、夫婦ともに正社員の場合のみです。どこから年収700万円で妻が専業主婦(さらに子供2人)という試算値が出てくるのか、それを知りたい私なのでした。妻が専業主婦なら、配偶者控除とかあるしなー。子供にも扶養控除があるし。年収500万の一人世帯とは税額にするとちょっと違うんじゃないのかしら。なんかもしかしてだまされてる?

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