[movie]時をかける少女

監督: 細田守
原作: 筒井康隆
脚本: 奥寺佐渡子
声の出演: 仲里依紗 石田卓也 板倉光隆 谷村美月 垣内彩未 関戸優希 原沙知絵
2006年/日本/カラー/98分

高校2年の真琴は、ある日過去へ戻ることができるタイム・リープの能力を身につけてしまう。そのうちタイム・リープを完全に使いこなうようになった真琴は、ちょっとしたことがあると度々過去へ巻き戻り、様々なことをなかった事にしてしまっていた。しかしそんな彼女の行動は思わぬ歪みを生み出すことに。

実は原作を読んだことがないのですが、恐らく私の世代以上の人は角川映画全盛期の大林宣彦監督、原田知世主演のこの作品は誰でも知ってるだろうと思うのです。だから上映時は「いまさら時をかける少女かよ」と思ってたんですが、『サマーウォーズ』を見たときに、同じ監督の前作(=時かけ)の評判が良かったから注目されているんだ、という記事を読んだこと、そしてかなり現代版として書き換えられていることを知って、またしてもリバイバル上映へ。映画館の策略にはまりまくりですね。

そしてそうした前評判を聞きながら行ったけど、面白かったです。カラオケのシーンとか、アニメらしい爆笑演出もあったし、そして最後はちゃんと落とし所を用意しているというのも良い。原作がジュブナイルだけに、SFとして見てしまうとかなり詰めが甘いところもありますが、もしかしたら大林版よりも説明はできてたんじゃないかなあと思います。そして魔女おばさんが、もしかしたら旧バージョンの主人公なのかなあとか、はっきりとは分からなくても仄めかす感じなのがよかったです。

原作発表から40年以上、最初の映画化から20年以上。原作の主人公たちの名前は今見るとすごく古臭いのですが、でも骨格の部分は全く変えずに21世紀もこうして映画化されているってやっぱりすごいなあと思います。大林版「時をかける少女」を見たくなったのは私だけじゃないはず。

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