[travel]シカゴ その1

オタワに行った帰りに、バスの中で「シカゴに行ってきたの、とっても綺麗なところ」という話をしているのを聞いて、そうだ、シカゴも近いんだよなーと思い、金曜夜から日曜日という日程で行ってきました。初のトロント・シティ空港から、双発のプロペラ機でシカゴ入りです。双発のプロペラ機に乗ったのなんて、多分中国の上海から宜昌以来じゃないですかね。途中、Snow stormの影響でものすごい揺れました。でも、ポーターエアライン自体はすごく良いです。「米国のビザある?ESTAやった?番号わかる?」と聞かれたので、まさかESTAの番号をチェックインの時に聞かれるとは思わなくて荷物から手帳をだそうとしたら、空港に渡るフェリーの出発時間だったので「ああ、いいや、信用する、はい搭乗券」と発行してしまういい加減さ。手荷物検査があることを忘れてて、夕食用に買っていたハンバーガーも一緒にセキュリティチェックにかけたのに、「あ、ハンバーガー?」「うん、今日の夕食」という会話でOKの緩さ(液体制限とか本当に必要なのか、君たちと思った)。とても空港とは思えません。その上、シティ空港は飲み物フリー、ネットもフリー。しかもダウンタウンから近い。完璧です。ただ、US行きの場合、カナダ・アメリカ国民以外はオンラインチェックインができないのがちょっと難点。あと、ピアソン空港にはアメリカの国境がありますが、さすがに小型飛行機しか飛ばないシティ空港には国境がないので、米国に到着してから入国審査を受ける必要があります。そして、オンラインチェックインが出来ない上に、一人旅の私は、案の定というか、13列目が割り当てられました(笑)。ちなみに他の列はほぼ満席だったと思うのですが、13列目は私と、同じく一人で搭乗している女性が反対側の窓際に座っているだけで、やっぱり嫌われるんだ13列目、と思ったものです。

金曜日の夜ということもあったのか、アメリカの入国審査も超いい加減でした。カナダの就労ビザが効いてるのか、「入国目的は?」「カナダには何で住んでるの?」と聞かれただけ。もうこれで3度目のアメリカ入国ですが、ナイアガラの滝の国境のほうがよっぽど面倒臭かった。

CTAでダウンタウンに向かいます。日本にも地域によって様々な交通カードがあるように、シカゴとニューヨークもカードが違います。相互利用とかいう親切な機能はありません。これもまた3日券、7日券みたいな観光客用のカードもあるのですが、今回は主にLOOP内で建物・美術館見学の予定だったので、カードだけ購入。シカゴのこの交通機関は"(E)L"という愛称で親しまれてるそうですが、日曜日の昼間に乗ったとき、ちょっと面白いことに気づきました。この電車、電気で動いてるんですけど、電線が上にないんです。レールに電気を走らせていて、そこから動力を得てるんです。だから、「避難の時も線路に絶対触るな」って書かれてます。雪の降る場所だから、着雪による電線の切断を考えると、それが合理的なんでしょう。

飛行機ではあまりないと思うのですが、到着予定時刻より早く着いちゃいました。ホテルは川沿いのSwissotelにしました。トロントで買ったChicagoガイドで、眺めが良いって書かれてたので。部屋は29階で、たしかに眺めがよかったです。ネット接続は24時間9.95ドルで、これもそれほど高くない感じ。しかもバスルームが広くて、バスタブがあったのに感動。美術館や、川の北側のショッピングエリアにも近いので便利です。思ったよりもホテルにも早く着けたし、土曜日は雪の予報だったので、橋を渡って北側にあるハンコック展望台に行ってきました。うぉーシカゴ!って感じでしたよ。



そして、翌朝起きると、案の定というか雪が降っていた上に、雪が積もってました。今年初めての本格的な積雪だそうです。でもカナダで買ったコート&手袋は伊達ではありません。そのために特に寒く感じなかったんですが、外気に当たっている顔だけは凍りそうでした。それに、カメラを操作するのに右手だけ手袋を外したりすると、瞬間冷凍される気分です。相当気温が低いんだなと思いました。



朝ご飯を食べながら、街歩きはちょっと無理そうだなと思って、とりあえず早く開館するフィールド博物館へ。



スー(↑写真のティラノサウルスの名前)に挨拶しつつ、特別展GOLDを見学。金は昔から人を惹きつけてきましたというコンセプトで、様々な形で活躍する金製品の展示がされているのですが、ハリソン・フォードのなにかの賞で貰ったトロフィーとか、スーザン・サランドンのオスカー(デッドマン・ウォーキングの時の)とか、ここはアメリカなんだ!と思えるような展示に感動。ちなみにオスカーは毎年1月にシカゴで作られてるそうです。2階から地下まで続く古代エジプトの墓を模した展示室を楽しみつつ、DNAの実験室とか見てたらもうお昼。シカゴ美術館にも行こうと思っていたので移動開始。



フィールド博物館もかなり広かったのですが、シカゴ美術館はその比ではありません。本当に観たかったら複数日行かなくてはとガイドに書かれてましたが、本当にそんな感じ。ハイライトを回りつつ、でも日本美術を始めとするアジア美術は絶対見なくちゃとか、コンテンポラリーアートは外せないとか、写真も見るとかやってたら、結局閉館時間ぎりぎりになっちゃいました。目玉はスーラの『グランド・ジャッド島の日曜日の午後』なんですが、私は印象派として展示されてた作品の中では改めてモネがいいなと思いました。大昔(本当に大昔、まだ私が中学生だった頃)、パリでオルセーやルーブルにも行きましたが、オランジュリー美術館の『睡蓮』が最も印象に残ってるんですよね。彼の空気の描き方が私は好きなのかもしれないです。「あ、これいいな」と思うとモネだったり。でもゴーギャンとかゴッホとかあんまり好きじゃないんです。どうしてなんだろう。写真が展示されているところも良かったですし、コンテンポラリーアートのエリアにはピカソがありました。私は絵については本当に何も知らないのですが、「ああ、これすごいな」と思った絵がピカソで、ああやっぱりピカソってすごいんだなと思いました。理解はできないですけど。ちなみにすごいなと思ったのは『ダニエル=ヘンリー・カーンワイラーの肖像』です。ギター弾きのやつじゃなくて。

シカゴはレストランがどこも良かったです。この私でもちょっと塩辛いなーと思うものもありましたが、夕食もそこそこの値段で結構美味しいものが食べられました。私はそれほどお酒に強くないし、外国でしかも一人で外で飲むことはしないので、飲まない人に普通に料理を出してくれるところがあるのはとてもありがたいです。

(その2に続く)

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