[自転車]能登の最先端をめざして(1) 羽咋健民自転車道で富来へ


能登は前から行きたいなと思ってたんですよね。大昔にほぼ一周したことがあるのですが、今度は自転車で。ただ、一周すると300kmあります。しかも能登半島は付け根のあたりまでしか電車が走っていません。輪行するならレンタカーを借りるかバスしかないのですが、バス便は非常に限られます。

いろいろ考えた結果、春の気候の良い時期に輪島に2泊して行けるところに行ってみることにしました。輪島までなら羽咋から西側の海岸線を行くことで大体90km。そこから禄剛崎まで片道50kmです。宿を一箇所にすることで、荷物は往復便が使えます。最終日は輪島から和倉温泉まで戻って輪行しようと思いました。

最近知ったのですが、石川県は雨の県って言われてるらしいですね。降水量は1位ではないものの、年間降水日数は174日(「統計でみる都道府県の姿2017」による)で全国1位。1年のうち、約半分は降水(降雪を含む)があるということです。対して快晴日数はなんと14日(ソースは同上)。快晴日数1位の埼玉県は55日ですから、いかに快晴の日が少ないかわかります。3日も自転車に乗る計画で大丈夫か(そしてエスケープルートは皆無に等しい)と心配していましたが、天気予報を見る限りは大丈夫そう。能登半島へレッツゴーです。

今年はGW中に出勤していたので、旦那の休みに合わせて5/18から連休で振替休日を取ってました。木曜日の初日は、始発の新幹線かがやきで金沢まで行き、そこから七尾線の特急能登かがり火号で羽咋へ。特急も指定席を取りましたが、自由席は誰もいませんでした。そして羽咋駅でほぼ全員降りました。平日ですからね。

羽咋は駅の海側(西側)に開けた街のようです。特急を降りた背広のおじさんたちは全員が西口へ吸い込まれていきましたが、我々は跨線橋を渡って敢えて東口へ。


東口のすぐ裏から、羽咋健民自転車道が走っているのです。


かつて羽咋駅から三明駅へとつながっていた北陸鉄道能登線の廃線跡を活用し、さらにそこから巌門までつなげた32.9kmの自転車道です。一部工事中だったり、歩道と併用されていたりする区間もありますが、私は面白いと思う自転車道でした。

路面はこのレベルが続いたり、続かなかったり...


広くなったところに売店があって、少し休憩。恐らくここは昔「滝駅」があった辺りと思われます。北陸鉄道能登線は沿線の過疎化が一因となって1972年に廃線になっているのですが、かつての駅の周辺は今も集落になっているので、自販機については心配不要です。


ここから次の柴崎駅まで線路は海沿いギリギリを進んでいたようです。この海沿いの道は気分上がります。こんな場所を本当に列車が走っていたのかと思うのですが、実際に昔の写真でこのあたりを写したものがありました。(参考: 地方私鉄1960年代の回想:北陸鉄道能登線4 能登の海を行く)


海にアクセス出来る場所もありますが、日本海に突き出た半島の形状と海流の関係で、砂浜には漂着物(つまりゴミ)が多いのもこの地域の特徴かも。


三明からは国道249号を逸れて山の中へ入ります。入り口には大きく「←自転車道」の看板があって迷うことはないのですが、これがなかなかスリリングな区間でした。途中までは地元の許可車が通るのか、轍もはっきりしていて悪くはなかったのですが、それも途中まで。そこからは松ぼっくりを避けるのに苦労しました。崖側にはかろうじて柵が作られていますが、その柵は腐食し横棒の多くが落ちています。そして最後の最後、本当は直線的に下るルートへ入るべきだったのかもしれませんが(案内なし)、道なりに行ったら階段が登場しました・・・。もう少し整備が必要かなという気はします。(それでも私は面白いと思いました)


ここからはしばらくエメラルドグリーンの海を左に眺める絶景区間。「地元民しか知らない」と書かれたパワースポットがあったり


ハワイと言っても騙せそうな蒼い海を眺めて走ります。


しばらく行くと富来の市街地に出ました。そろそろお昼。畜産会社直営の「てらおか風舎」でランチを食べました。平日限定ランチセットがありますが、東京の感覚で見ても値段は若干高め。ただ、ブランド和牛と思えば安いのかな。


牛も良いけど豚も美味しかったです。富来は比較的大きな町で、道の駅があったり、食堂も選択肢が多いのでこのあたりでお昼にするのはおすすめです。

そして海沿いには富来の名物、「世界一長いベンチ」があります。夜にニュースを見ていて知ったのですが、最近お色直しをしたみたいです。確かに長いわー。


ベンチは少し高いところにあり、そこからの眺めも最高なんですよ


さて、ここからは一般道路に入ります。ここまでもアップダウンは激しかったのですが、本番は実はこれからでした。 

(2)に続く

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